集団礼拝(صلاة الجماعة)について
今回お話しする内容は、皆さんもよくご存じかもしれませんが、とても重要なテーマなので、あらためて説明して共有したいと思います。今回は礼拝、特に集団礼拝についてお話します。
私はイスラームの専門家ではありませんが、日々の学びの中で調べたことを、自分の理解の整理も兼ねて共有しよと思います。宗教は私の人生の一部でもあるため、他の投稿と同じような感じで読んでいただければと思います。
集団礼拝の定義
集団礼拝とは、一人のイマームに従い、二人以上で行う礼拝のことです。
イマーム:礼拝を先導する人
マアムーム:イマームに従って礼拝する人
そのため、集団礼拝の最低人数は2人となります。
また、呼び方についてですが、日本語では「集団礼拝」と言いますが、人によっては「ジャマーア」や「ジャマート」と呼ぶこともあります。これはアラビア語やウルドゥー語の違いによるものです。
礼拝の重要性
集団礼拝の話をする前に、まず礼拝自体の重要性について考えてみましょう。
人間は完璧ではないので、礼拝を時間通りにできないこともあります。しかし、それだけで悪いムスリムというわけではありません。大切なのはニーヤ(意図)であり、より良いムスリムになろうとする姿勢です。
イスラームには「五つの柱」があります。「イスラームの五行」と呼ばれることもあります。その内容はハディース、すなわち預言者モハンマド様の言葉として伝えられていますので、以下にそのハディースを紹介します。
"بني الإسلام على خمس: شهادة أن لا إله إلا الله وأن محمداً رسول الله، وإقام الصلاة، وإيتاء الزكاة، وصوم رمضان، وحج البيت لمن استطاع إليه سبيلاً"
「イスラームは5つの(柱)上に建てられている:それは、アッラーの他に真に崇拝すべきものはなく、ムハンマドはその使徒である(ラー・イラーハ・イッラッラー、ムハンマドゥッラスールッラー)と証言し、サラー(礼拝)し、ザカー(浄財)を施し、カアバ神殿を目指してハッジ(大巡礼)を行い、ラマダーン月にサウム(斎戒、いわゆる断食)することである。」
イスラームの五つの柱は以下の通りです。
①シャハーダ(アッラー以外に神はなく、モハンマド様はアッラーの使徒であること)
②礼拝
③喜捨(ザカート)
④ラマダーン月の断食
⑤巡礼(可能な人)
この中で、礼拝は第二の柱にあたり、非常に重要なものとなっております。また、「礼拝は宗教の柱」とも言われており、礼拝が正しければ他の行いもうまくなります。
集団礼拝の報酬
集団礼拝は、一人で行う礼拝よりも優れており、27倍の報酬があるとハディースで伝えられています。これは、集団で礼拝することの大きな価値を示しています。
集団礼拝の特徴
集団礼拝には、通常の単独の礼拝と異なるポイントがあります。
一人ではなく共同で行う
イマームに従って動く
イマームより先に動かない
この「従う」という意識がとても重要になります。
集団礼拝の部類
集団礼拝の部類については、宗派によって見解が異なりますので、下記に記載いたします。
特に「共同義務」とは、ムスリムのウンマ(共同体 、コミュニティ)の中で、一部のムスリムがその義務を果たせば、他のムスリムの義務が免除されるというものです。
集団礼拝を行う場所
集団礼拝は、以下のような場所で行うことができます。
モスク
家
学校
職場など
つまり、清浄な場所であればどこでも可能です。
礼拝が成立する条件
礼拝には、成立するための条件があります。
①清浄(タハーラ طَهَارَة):
身体・衣服・場所が不浄ではなく、清潔であること。
※礼拝マットは必須ではなく、清潔であればそのままで問題ありません。
②時間:
礼拝には決められた時間があり、その時間内に行う必要があります。
重要:
時間に入っているか知らずに礼拝をした場合
→ 後で正しかったと分かっても無効となります。
理由としては、礼拝が成立する条件は時間です。礼拝をする前に礼拝の時間になってるか確認が必要となります。
③アウラ(سَتْرُ ٱلْعَوْرَةِ):
礼拝中に隠すべき・見えてはいけない部分:
男性:へそ〜膝
女性:顔と手以外すべて(足については宗派による違いあり)
④キブラ(اِسْتِقْبَالُ ٱلْقِبْلَةِ):
礼拝をするとき、どこにいてもサウジアラビアにあるマッカの方向を向いていきましょう。それはキブラと呼ばれます。
集団礼拝のやり方
基本ルールはとてもシンプルです。イマームに従って同じ動きをします。
流れ:
タクビール → 立位(ファーティハ)→ ルクー → 起立 → スジュード → 繰り返し
最後はタシャッフドの後、サラームで終わります。
集団礼拝の種類
集団礼拝には、声を出すものと出さないものがあります。
声を出す集団礼拝では、基本的にマアムームはイマームに従い、聞く側になります。イマームが何も読んでいないときは、自分でファーティハを読みます。
また、ファーティハ後の沈黙の有無は宗派によって異なります。そのため、イマームが読んでるとき、マウムームも読むことも可能とされています。気になる場合は、自分で宗派の違いを調べて、どの方法で行うか決めるとよいと思います。
列の並び方
集団礼拝では、列の整え方も重要です。
理由としては、列のすき間にシャイターン(悪魔)が入るからです。つまり、できるだけすき間をなくして並びましょう。
前列から埋める
隙間を作らない
イマームの後ろ中央から並ぶ
中央 → 右 → 左の順
最後に:考えてみたいポイント
下のケースについて、何が問題か考えてみましょう。
① 夫婦で礼拝を行っており、妻は夫の右側に並んで礼拝していました。② 礼拝の時間になったかどうか分からない状態で礼拝を行った、その後、時間内だったと分かった場合。
③ マグリブの集団礼拝に参加し、2ラカート目のスジュードから合流した。その後、イマームが礼拝を終えた後、自分は不足していた1ラカートを補いました。
おわりに
集団礼拝は、とても良くて、ムスリムのコミュニティをつなぐチャンスでみあります。
集団礼拝はとても大切で、ムスリムの人たちをつなぐ良い機会です。皆人ひとりが同じ時間に同じ方向を向いて礼拝を行うことで、団結が生まれます。また、普段は会わない人とも会えて、あいさつや少しの会話ができます。これによって、人と人のつながりが強くなり、助け合いにもつながります。
礼拝は、完璧を目指すというより、まずは理解して、少しずつやっていくことが大事だと思います。この投稿は、自分の勉強としてまとめていたものですが、誰かにも少しでも参考になればと思います。